こんにちは。名古屋支社ライターのナカハラです。
先日、スーパーの野菜コーナーを物色しているときにふと気になったことがあります。
ピーマンとパプリカはそっくりだけど、どういう関係なんだろうと。
正確に言うと子供の頃、パプリカという野菜を認知したときからこの疑問は持っていて、
おそらくは身近な大人、つまり親や学校の先生にピーマンとパプリカの関係をたずねていたと思うんです。
しかしながら、現在の自分にこの両者の関係性について、知識として残っていませんでした。
きっとまわりの大人たちから腑に落ちる回答を得られなかったのでしょう。
それ以来、心の中にひっそりと眠っていたこの疑問。ずいぶん今更ではありますが、改めて湧き上がってきたわけですね。
幸い現代は、手持ちのデバイスですぐに検索できる時代なので、さっそく調べてみました。
すると、ちょっと意外な事実が明らかに。
結論から言うと、ピーマンとパプリカは、分類上では同じ植物。
ピーマンを甘く品種改良したものがパプリカというわけです。
味や色は異なるものの、まったく同じような形をしているため、これは納得のいく事実でした。
しかし話はここで終わりません。
実はピーマン自体がそもそも、みなさんご存知の、ある植物を品種改良して生まれた存在だというのです。
ある植物とは……唐辛子。
唐辛子の中で果肉が大きく、辛味成分であるカプサイシンが少ない個体同士をかけ合わせていった結果、
我々のよく知るピーマンが生まれたということのようですね。
ちなみにシシトウも唐辛子の一種。
つまり分類上は、ピーマン、パプリカ、唐辛子、シシトウはすべてナス科トウガラシ属の同じ植物と見られるわけです。
ミカンとオレンジを同じ植物と捉えるようなものでしょうか。
似たような話でいくと、イノシシと豚はそもそも同じ動物だったりするみたいです。
(イノシシを人間が家畜した生き物が豚)
さらに分類をさかのぼると、ナスに代表されるナス科には、トマトやジャガイモ、タバコといった
馴染みのある植物が多く含まれているという発見も。
これらは遺伝子上の差異はかなり大きいのでしょうけれど、
見方によっては遠い親戚だと思うと、なんだかおもしろく感じます。
それにしても唐辛子の仲間たちは同じ植物なのに苦い、辛い、甘いという味の違いに加えて、
赤、緑、黄と色のバリエーションまで豊かなのが不思議ですね。
現在も人の手による植物や家畜の品種改良は続いているわけですから、
時を経るほどこれまで食べたことのない味、食感を持つ野菜やお肉が食卓に並ぶようになっていくのかもしれません。
そんな未来を想像すると、ちょっと楽しみでもあります。